甲種輸送 概要
2013年3月19日から3月23日早朝にかけて、東武野田線向けの新車、60000系が山口県下松の日立製作所笠戸事業所より東武鉄道南栗橋車両管区まで輸送された。
今回は2012年度予算の12両、61601号編成・61602号編成(以下、61601F・61602F)が輸送された。
JR線内輸送の様子
3月19日の昼から20日の夜にかけて下松から山陽本線、東海道本線、武蔵野線、東北本線、高崎線を通り、熊谷貨物ターミナルまで甲種輸送された。
JR線内は61601Fと61602Fを併結した状態で輸送された。

50000系とは違い、6両編成と短いため2編成併結して輸送された。

日立製作所内から下松駅に到着した60000系。こちら側は熊谷方(野田線では大宮・船橋方)のクハ66602号車。
JR線内では機関車に連結されパンタグラフによる汚損防止のため、青いビニールシートで保護されている。

下松駅まで牽引してきた牽引車。

下松から新鶴見信号所まで牽引したEF66 113。

新CIロゴと下松駅駅名板

発車前に115系と並ぶ。

大畠~神代間の瀬戸内海沿岸をいく。東武線に入ったら海岸線を走ることはない。

広島県に入り、西条では長時間停車し115系と並ぶ。その後、岡山県、兵庫県、大阪府、京都府、滋賀県、岐阜県と走る。

翌20日の朝には木曽川を渡り愛知県に入った(岐阜~木曽川間にて)。

静岡県に入り、舞阪~弁天島間の浜名湖にかかる橋を渡る。

興津駅を通過。313系とも顔を合わせた。

三島にて一旦停車。
この後、神奈川県に入り、新鶴見信号所で牽引機をEF64 2096に交代し、東京都を通り20日の夜に埼玉県の熊谷貨物ターミナルに到着した。
秩父鉄道線内の様子
熊谷貨物ターミナルで61601Fと61602Fが分割され、21日は61601F、22日は61602Fが熊谷貨物ターミナルから羽生まで甲種輸送された。
途中の武川で進行方向が変わるため、機関車で前後を挟むように連結したプッシュプルで輸送された。
61601F
武川方はデキ503、熊谷タ・羽生方はデキ507が連結され牽引した。

進行方向の変わる武川駅で停車。後方になる機関車はパンタを下げ、前方の機関車の動力のみで牽引した。

武州荒木~西羽生間を走る。東武線はもうすぐ。
61602F
前日の61601Fと同じく、武川方はデキ503、熊谷タ・羽生方はデキ507が連結され牽引した。

青空の東行田~武州荒木間をいく。両日とも青色の電気機関車が使用された。

まもなく羽生に到着する(西羽生~羽生間)。
東武線内での様子
羽生に到着後、秩父鉄道―東武鉄道の授受線まで秩父鉄道の電気機関車で移動し、甲種輸送用機器の取り外し、甲種輸送に際し外した機器の復帰を行った。
その後、終電後に羽生から東武動物公園で折り返して南栗橋車両管区まで自力で回送された。
各編成とも羽生に到着した当日(61601Fは21日、61602Fは22日)の終電後に回送された。速度は25km/h以下で走行したようである。
61601F

授受線に到着し、機関車と切り離された。

授受線の架線電気を停止して作業を開始。先輩の10030型や30000系と並ぶ。
日立と日本信号の作業員が甲種輸送用機器の取り外しと機器復帰を行い、ナブテスコが戸締め装置の調整を行った。
終了後、パンタグラフを上げて通電させ、各種機器の動作確認が行われた。

船橋、柏、野田市の表示が見られたあと、回送表示にされた。終電が終わるまでそのまま留置された。
終電後に羽生駅下り本線に入換。

羽生駅を発車。
東武動物公園は西側の下り副本1番線を使って折り返し。

深夜の日光線を走る。

南栗橋は下り本線に到着。しばらく停車して工場へ回送された。
61602F

授受線に到着し、機関車が切り離される。
61601Fと同じく機器復帰作業と動作確認試験が行われ、61602Fは試運転、大宮、春日部、七光台、野田市、運河、高柳、六実、船橋と様々な表示が出たようである。

館林行きの終電が通過し回送の準備開始。

61602号車に機器が搭載され、コードが運転台にのびていた。
羽生駅下り本線に入換し、羽生駅を発車。

東武動物公園で折り返し、南栗橋に到着。
23日早朝の時点では61601Fは工場の収容線(工場棟東側の線路)に、200系と縦列で停車、61602Fは工場の解体線(工場棟の西側の線路)に留置されていた。
この後、南栗橋で整備や試験を行うものと思われる。
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東京理科大学鉄道研究会(連絡先)